top of page

 ​2025/1/9  額

執筆者の写真: 郷土美術館長郷土美術館長

 当館の代表作は、洋画家小山敬三(小諸市出身)の「ばら」という作品です。この作品はチケットにも使われています。昨年の10月の企画展の折、額装を手掛けている業者の方が、美術館を訪れた際に展示している小山敬三の額について話をする機会がありました。小山敬三の額の製作にあたっては専門の業者がおり、「敬三額」といって当時は有名だったとのことです。デザインも自分で手掛けており、当館収蔵の額も本人がデザインしたようです。

 一方で、画家の方の中には、自分で額を製作する方々も大勢いて、私が印象に残っているのは、有元利夫という画家で、この方はドリルで額に穴をあけるなど、様々な工夫を施して古びた感じを出していたと知って、作家のこだわりは細部におよんでいるのだなと思いました。

 当館の小山敬三の金を使った額は、豪華絢爛そのもの。額へのこだわりを見ることで、その作家がどういう表現を目指しているのか、その方向が見えてくるようです。

閲覧数:15回0件のコメント

最新記事

すべて表示

2025/1/25 みんなちがって、みんないい

彫刻家石井鶴三、随筆家白洲正子が訪れた青木村。鶴三は大法寺の十一面観音の造形美に魅了され、十一面観音が大好きな白洲正子も当然この仏像見たさにこの地を訪れたのだろうと思います。大法寺の住職さんは白洲正子とはいろいろとお話もされたそうで羨ましい限り、私も生前の白洲さんにぜひお会...

2025/1/21 共視

サンテグジュペリが「愛するとはお互いに見つめあうことではなく、いっしょに同じ方向を見つめることである」と語っています。私が母子像制作をしていた頃、見つめあう像ではなく、共に同じ方向を向くポーズの母子像をいくつか制作しました。当時は、同じ方向を向くことにこだわりをもっていまし...

Comments


0268-49-3838

©2023 by 青木村郷土美術館。Wix.com で作成されました。

bottom of page