当館の代表作は、洋画家小山敬三(小諸市出身)の「ばら」という作品です。この作品はチケットにも使われています。昨年の10月の企画展の折、額装を手掛けている業者の方が、美術館を訪れた際に展示している小山敬三の額について話をする機会がありました。小山敬三の額の製作にあたっては専門の業者がおり、「敬三額」といって当時は有名だったとのことです。デザインも自分で手掛けており、当館収蔵の額も本人がデザインしたようです。
一方で、画家の方の中には、自分で額を製作する方々も大勢いて、私が印象に残っているのは、有元利夫という画家で、この方はドリルで額に穴をあけるなど、様々な工夫を施して古びた感じを出していたと知って、作家のこだわりは細部におよんでいるのだなと思いました。
当館の小山敬三の金を使った額は、豪華絢爛そのもの。額へのこだわりを見ることで、その作家がどういう表現を目指しているのか、その方向が見えてくるようです。
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