花だより
美術館の周囲で季節を彩る花の様子をお伝えします
2025/3/30

美術館玄関前の梅の花

石庭の馬酔木(あせび)
2025/4/4 大法寺三重塔の櫻が開花しそうです

三重塔 桜

2025/4/11 大法寺三重塔の櫻
2025/4/22 美術館入り口 八重桜と水仙



2025/5/5 美術館横のつつじ
2025/5/27 喫茶店前のさつき咲き始めました


2025/5/27 喫茶店入口のサフィアがようやく咲きました

2025/6/12 咲き始めから2週間が過ぎようやく一面花で覆われて来ました。

常設展示室
大法寺・国宝三重塔の復元壁画4点のほかに、実際に使用されていた水煙、九輪の一部、竹釘、桧皮などを展示しています。
小諸市出身の文化勲章受賞画家・小山敬三の『ばら』、農民美術運動を提唱した山本鼎の水彩画『山村風景』、丸山晩霞の水彩画『千曲川の簗』を展示。丸山晩霞は大法寺の海禅和尚と同郷の友人であり、大法寺を度々訪れました。また、青木村にアトリエを新築した瀬川康男のテンペラ画、鎌倉時代の古瀬戸徳利などを展示しています。

当館では農民美術として栄えた「木片人形(こっぱにんぎょう)の収蔵にも力を入れています。愛らしいその姿をぜひご覧ください。また、青木村出身の俳人、栗林一石路の遺品と資料など一部保管しています。
常設展示作品詳細
大法寺寄託品の展示物
国宝三重塔内壁画再現模写図(来迎柱)(隅柱 柱)(長押 弊軸)
国宝三重塔外部(九輪 水煙 瓦 檜皮 釘)
茶釜、 古瀬戸(徳利)
壁画について:国宝大法寺三重塔第一層の天井に創建当時(690年前)の絵が残っていますが、文化庁の調査で壁面にも描かれていたことがわかり、文化庁の依頼を受けて平山郁夫氏に師事し、古建築壁画等復元の第一人者、馬場良治氏の手によって復元模写されました。馬場氏が2週間塔内に入って図取りをし、その後ほぼ2年間かけて彩色が施され、平成16年に実寸代の復元図が完成しました。
絵画
小山敬三(小諸市出身)「ばら」油彩10号 「紅浅間」リトグラフ10号
桜田晴義(青木村出身)「いつか見た空」油彩10号 「少女」デッサン43×33cm
瀬川康男(青木村で制作活動)「よもつひら坂」テンペラ25号 「女の乙女」テンペラ30号
「不動明王」水墨・衝立150×150cm 「観世音」日本画 150×40cm 「花神」テンペラ20号
「つばき」テンペラ20号 「ふくろう」テンペラ10号 「バッタ」油彩8号
林倭衛(しずえ)(上田市出身)「上総海辺」油彩10号 「ばら」油彩4号
丸山晩霞(東御市出身)「須川入口より上田常田を望む」水彩8号 「千曲川の梁(やな)」水彩8号
山本鼎 「山村風景」水彩36×48cm
彫刻
中村直人(上田市出身)「父子」像高さ170cm 「石工」高さ106cm
中村実(刀)中村直人(下絵)「能舞」盆 径75cm
小森邦夫(S60年 日展理事)「青春譜」ブロンズ175cm(S59年 日本芸院賞受賞)
塩澤貞雄(長野県で教師を勤める)「少年」ブロンズ117cm
土屋瑞穂(上田市出身)「大地に立つ」等身大・石台
陶芸
宮下高 「諏訪形茶碗」径11cm 「一輪挿し」高さ15cm 「瓶子」高さ30cm
本松陶秋「青木角皿」36×21cm 「青木花びん」高さ22cm・23cm
染谷焼 甕(高さ38cm)
松代焼 甕(高さ57.5cm/55.5cm) 水差し(高さ15cm)こね鉢(径25cm)徳利(35cm)
東馬焼 壺(高さ49cm) 甕(40.5cm/33cm/31cm)
書
五島慶太 掛軸(141×29.5cm)
柳原白蓮 短歌・軸装(38×42cm)
企画展示室
展覧会 「あおてん 2025」
青い風の余白
日 常 の な か の ア ー ト
2025/7/29~9/7
8月9日(土)は夜間開館「ナイトミュージアム」20:00まで開館
武蔵野美術大学芸術文化学科・青木村教育委員会連携企画 青木村アーツプロジェクト2025
2024年に武蔵野美術大学(ムサビ)で美術を学ぶ芸術文化学科の学生たちが、青木村郷土美術館とコラボして、青木村の魅力をアートで見つける「青木村アーツプロジェクト」を始めました。2年目の今年は「日常のなかのアート」がテーマです。青木村の生活のなかに当たり前のようにある表現や行為でも、すこし見方を変えたり意識したりすればアートとなる「余白」がたくさんあります。それは私たちの世界の感じ方を変えてくれたり、新しい発見のヒントとなったりして、私たちの世界を豊かにしてくれます。
展覧会「あおてん2025 青い風の余白」では、学生たちが青木村の日常から発想した作品とイベント、ワークショップ「ラクガキ1000枚プロジェクトin青木村」(2025年6月15日)で60人以上の親子が描いた1000枚を超える日常の自由な表現であるラクガキ、地域ゆかりの芸術家・山本鼎が日常を描いた静物画(個人蔵、当館では初公開)と関連する当館のコレクションの3つ視点から、日常の中のアートを楽しむための視点をお伝えします。
一部の展示は信州昆虫館や村内各所で実施予定です。さらに美術館では、毎年村内で活動を続けている武蔵野美術大学「旅するムサビプロジェクト」のメンバー作品も特別展示として美術館で紹介します。
東信美術展受賞作家展
2025/6/4~7/26
東信美術展は、昭和48年の第1回上小美術展(平成19年に東信美術展に改称)に始まり、50年以上に渡って地域の美術振興に寄与してきました。地元の東信美術会が主催する東信美術展が開催されるこの時期に、昨年は「郷土の慈雨となる」と題した歴代会長展を開催しました。本年は、「青木村」の名称にこだわり美術展で青木村長賞、教育委員会賞を過去に受賞された方の平面作品を中心とした展覧会を企画いたしました。青木村、上田市、東御市、坂城町在住の8人の方の作品を展示します。加えて、元会長の沓掛利通氏、現在、会の名誉会長であり信州美術会長の米津福祐氏の作品も特別展示いたします。
新収蔵作品展~宮原コレクション~
2025/4/4~6/1
同時開催 青木村四方山展
長きに渡って村内の歯科医師として校医として歯科医療に尽くされ2023年に亡くなられた宮原信之氏より寄贈いただいた作品14点を展示したします。
青木村出身の洋画家櫻田晴義氏のスペイン滞在時に描いた油絵をはじめ、上田市出身の画家で元武蔵野美術大学学長の甲田洋二氏の版画、佐久市出身の日本画家で元佐久近代美術館館長の並木功氏の日本画、青木村の姉妹都市、静岡県の長泉町に美術館があるベルナール・ビュッフェのリトグラフなどの作品が展示されます。展示作品は青木村に縁のある作品が多く、宮原氏の青木村に対する思いが込められています。
新収蔵作品のほかに、青木村の四方山展と称して、当館収蔵の浅間山をはじめ県内の早春から初夏にかけての山岳の油彩画、版画等を展示しています。
企画展示室
コレクション展
2月19日(水)~3月22日(土)
「青木村へのまなざし
~作家それぞれの観方・感じ方~」
“美術作品に正解というようなものはない。作家それぞれが何を見て何に触れ何を感じその思いをいかように表現したのかその作家の答えがあるだけである。”
今回のコレクション展のテーマは、“みんな違っていい、同一主題を作家はいかに表現しようとしたのか”です。
青木村郷土美術館は開館以来、村内の風景画を中心に隣接する上田市の菅平、塩田平、市内を流れる千曲川等の風景画、さらに、村内より遠望する浅間山の山容を描いた絵画も多数収蔵してまいりました。これらの作品を眺めていると、この地を訪れた作家の皆さんが、いかにこの地を愛し風景を愛でていたのかが伝わってきます。農民美術、自由画運動の提唱者であり、画家、創作版画家としても名を馳せた山本鼎、春陽会に所属し中央でも活躍した村内在住作家であった沓掛利通、日展や日春展に出品を続け青木村の風景を描き続ける、当美術館の絵画教室の講師でもある上田市在住の生島潔、独特の造形スタイルで青木三山(子檀岳・夫神岳・十観山)を版画表現した斎藤隆夫、さらに、中国画壇の巨匠、傳抱石(ふほうせき)を父にもつ傅益瑶(ふえきよう)もこの地を訪れ、大法寺を中心とした山村風景を水墨画で表しています。
同じ主題を作家それぞれがどのように感じ描いているのか、決して同一にはならない表現の違いをお楽しみください。
斎藤隆夫 夫神岳
生島 潔 夫神岳


ロビー展「チベットの仏画(曼荼羅)」終了いたしました


コーヒー豆のお話
当店のコーヒー豆はレインフォレスト・アライアンス認証農園産・有機栽培の認定基準をクリアした高品質なコーヒーを提供しています。
「有機栽培コーヒー」とは
安心、安全で有機栽培の厳しい認定基準をクリアしたコーヒー豆です。堆肥による土作りを3年以上行なった農園で栽培されました。
「レインフォレスト・アライアンス」とは
生物多様性と持続可能な暮らしを守るために設立された国際的な非営利団体、RA(Rainforest Alliance)認証農園は生態系の保護のみならず、そこで働く人々の生活の向上など、多岐にわたる基準をクリアしています。

ミュージアムグッズ
青木村郷土美術館オリジナルグッズ ※喫茶室にてご購入いただけます

オリジナルポストカード 1枚 100円

オリジナルサコッシュ 1枚 500円

オリジナル菓子 各 700円

書籍 800円〜

工房「藍のはな」 渡利久江さん
渡利さんは2013年に青木村に移り住んでまいりました。自宅工房に藍甕(あいがめ)を作り、藍玉を作るところから、染めるまで、全ての工程を手作業で行なっています。工房では藍で染めた洋服やストール、クッションやタペストリーを展示、販売しています。どれも素敵な作品ばかりです。ぜひ、工房にも足をお運びください。

ロウの花 「ローズ・アンジェ」 池田文枝さん
20年ほど前、横浜で友達が作っているのを見て一目惚れしたそうです。上品な美しさで、なお手入れが楽で長持ちするのが特徴です。作るのにはとても手間暇がかかり、花びら一枚を切り出すところから始まり、形になったものをロウに色をつけて浸して作業を繰り返します。なかなか思った色を出すのがとても難しいそうです。家のどこに飾っても映える作品だと思います。お教室も開いています。
てくり屋 小林規子さん
「もともと洋服などを作ることは好きでしたが、村内の猟友会の方から、鹿革の利用ができないものかと相談されたのがきっかけで、鹿革を使って小物やバッグを作るようになりました。鹿革の魅力はなんといっても手触りの良さ。その代わり、革が柔らかいので、カチッとした物を作るのは難しいです。」
不定期でお教室もやっています。
竹細工 山﨑賢司さん
山﨑さんは昭和初期の生活用具としての竹細工を習い、制作を始めて足掛け7年になります。今はもう、こうした竹細工の作品の作り方を教えてくれる人は本当に少ないそうです。竹細工は竹を切るところから始まり、材料作りも全部自分で行うため、大変ですが、編み上がった作品は生活用品にもかかわらず、工芸的な美しさが備わっています。青木村の青竹から生まれた素敵な作品です。


